どうも、ぶんです。
久しぶりに本屋に行ったら珍しく文庫本と目が合いまして、何も考えずに買ってしまいました。
ハヤカワ文庫の「そいねドリーマー」(著:宮澤伊織)
これが面白かったのでちょっと紹介します。
百合、軽めのSFが大丈夫な人はすぐ買って読んでって感じ。
200ページぐらいで、ギチギチに文章詰まってるわけでもないのでとても読みやすいし面白いのよ!!!!
簡単に紹介するよ
主人公の帆影沙耶は女子高生で不眠症。
この不眠具合がやばい。半年ほどほとんど寝れてないのです。
意識朦朧の状態で保健室のベッドに横になっていると突然ベッドになんかふわふわの女子、金春ひつじが倒れこんできた。その瞬間、沙耶は突然眠気に襲われて見事に寝落ちてしまった。
眠ってしまった沙耶の夢の中でひつじと「恋人」として出会うが、奇妙な夢にすぐ目が覚めてしまう。
眠れたことに喜ぶ沙耶だが、隣にひつじがいないと眠れないことに気づき、またもや不眠で意識朦朧とした状態でひつじを探しに行くが…。
百合が好きな人ならここで買いでしょう!!!ただし超健全な百合だぞ!!(だからこそ好き)
百合は別にいいんだよSFの部分を教えてくれよ!って人のためにSFの方に焦点を当ててみるよ。
まず沙耶が半年もの不眠になった原因が、睡獣というものが原因だった!
人間が眠ると「ナイトランド」というものが現れ、そこで睡獣というものが人に取り憑き睡眠を妨害したりなんか悪い影響が出るらしい。
物語序盤の沙耶は睡獣に取り憑かれており、これが原因で不眠状態に陥っていた。
睡獣を倒せるのは夢の中でひつじのように自由に動ける「スリープウォーカー」というちょっとした能力者たち!
「スリープウォーカー」の一員となり沙耶も一緒に睡獣狩りをこなしていくことになる。
って感じですね。
「サイエンスファンタジー」というよりかは「少し不思議」の方が強めですね。
ガチガチのSFをお好みの方は違う本を探しな!
真面目に読んでても肩に力が入らない
戦いの現場が夢の中だから「えっ?」って状況から始まることが多い。
あ、寝たんだな。ってわかりやすくていい感じです。
現実だとふつーーーに真面目で地味な感じのJKの帆影沙耶ちゃんですが、夢の中だと妙にかっこつけです。ひつじの前では。
夢の中ではなぜか「恋人同士」になってる沙耶とひつじ。そのへんは「なんでなんだろうなー」って感じで話が進むし、一応説明みたいなのはしてくれるけど色々理由をこじつけたい人は「それでええんか…?」って思うかもしれない。それでええんやと思いますよ私は。
この本、地味だったり真面目だったりゆるふわだったり、とりあえず個性的な5人の女子高生が夢の中で戦うんですよ。
ま、でもね、女子高生5人が戦うせいかノリがゆるい!しかし軽快!結構シリアスな展開では…?って所でも軽めで可愛いJKのリズムで会話が進みます。
夢の中で戦うので結構好き勝手出来るみたいで、変身したり武器を作り出したり、想像力を武器にそれなりに自由自在。ファンタジーな武器でかっこよく攻撃することもできるけど、沙耶の攻撃が地味でいい感じでした。
睡獣に攻撃されてうわごとを言うシーンは面白いけどちょっと納得する。夢ってよく変なこと起きるしよくわかんないこと言うよね…。
そのせいか真剣に読んでるのに肩の力がちょっと抜けるんですよ。
超細かいところの感想ですが、沙耶が起きた瞬間、ひつじに対して夢で感じていた愛情が薄れていく描写は毎回一文程度ですが読後感を最高に甘くしてくれます。たまに甘さもくそもない描写の時もありますが(笑)しょうがないね、現実に帰ってきたんだもの。
考察の余地もある…かも?
「そいねドリーマー」で検索すると後ろに「考察」って出てくる。
たしかに読み終わると「あれ?この部分どうなった?」「ここはどういことだったんだ?」みたいなことが起きる。
そういうのあんまし気にしないタイプなんで読み込んで考えるのは苦手なんですが、もう1回読んでみるか…とは思ってます。もう1回読むのも苦にならないぐらいには読みやすいんだ…。
考察の余地があるのかどうかは全然わかんないんだけど、もう1回読むと何か気づきがあるのかもしれません。うーんもう1回読むかぁ…。
読んで感じてくれぇ…
なんやかんやと書いてきましたが百合好きな人はまず間違いなく買いです。っていうか読んでくれ!頼むよ!この通りだよ!
オタクだから良いもの見つけちゃったら語彙力吹っ飛んじゃうんだよ…。
「これ!いいから!面白いから!見て!(読んで)」って力押しになっちゃう。
だって百合を詳しく語ることはできない…。読んで感じろ…!
久しぶりに同じ趣味の友達に押し付けたい1冊を発掘したって感じなんですが、これ2018年に単行本で出てたやつが文庫になったんですね。
知ってる人はたくさんいそう。
でも知らんかった人にはぜひ読んでほしい。
あと帯見て知ったんですが、最近始まったアニメ「裏世界ピクニック」の原作者の本だったんですね。

ということで裏世界ピクニックの1巻も買ってきました。この後読もうと思います。
裏世界ピクニックはコミカライズもされてるんですねぇ
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