綺麗に納まってるけど読みごたえはない
短いのが12話も入ってるから多少は読み応えあるのかと思ったけどマジであっさりしてる。
シドニーの情報誌の公式サイトで連載されてた話をまとめたのがこの本らしいんだけど、なるほど、情報誌に乗せる短編にガッツリした読みごたえはあんまし必要ないなと思った。
5話目あたりで舞台がシドニーに移るんだけど、これがちょっと共感しにくい。というか5話はめっちゃ冷めた目で見ちゃう。
シドニーの雰囲気はいいんだけど、話の流れがちょっと微妙。
新婚旅行でシドニーに来るのはわかるんだけど、結婚相手がバツイチでそれなりの不安を持ってる嫁の話とかシドニー関係ない。あと嫁がいい歳なのにちょっと夢見すぎ感ある。個人的にこの手の話が苦手なだけです。
旅行でシドニーに来てる老夫婦のなれそめとかシドニーあんまし関係ない。
シドニーの情報誌に載ってたのよね?と思ったら疑問符が出るけど、その辺気にしなかったら、いち個人にスポット当てた日常の平和な話です。
綺麗に納まってて(謎とかないし)読後感があっさりしてる。来年ぐらいには内容忘れそう。
12話もあるから当たり外れがある
これはしょうがないと思うんやけど、良さのわからない話も有る。
読む人の感性によるからあんましあーだこーだ言うのもどうかと思うけど、私の個人のブログですからね、個人的な好みだけで感想を書くよ。
良かった話
2話「きまじめな卵焼き」
内容はキャリアウーマンのお母さんが、主夫やってくれてる絵描きの旦那さんが不在の日に子供の保育園にお迎えに行って、翌日持たせる子供のお弁当を作る話なんですけど、お母さんの悩みも不安も愛情も詰まってる。
3話「のびゆくわれら」
2話に登場した子供が通う保育園の先生の話。ネイルの落とし忘れからちょっとした注意を受け、仕事に悩む姿と仕事に対するやりがいを見つける話。ここに出てくる泰子先生は絶対ツンデレよ。
4話「聖者の直進」
3話に出てきた泰子先生が結婚を控えた友達とちょっとすれ違う話。仲直りして昔から自分をちゃんと見ててくれた友人を送り出すために行動する話。
この辺が序盤にあってすごく読みやすくてよかった。
7話「カウントダウン」
シドニーに「緑色を描きに」来た女性の話。幼いころから緑色に魅せられた女性が一人の男性と話してこれからも緑色を描いていく自分を許してあげれるようになる話。
この辺の話があっさりしたこの本の中でも印象に残った。
多分、私自身がどこか共感する部分があったからかもしれないね。
12個あれば好きな話が1個はある
1話1話書いていったらすんごい時間かかるから気に入った話だけ書いたわよ。
微妙につながりがあるとはいえ、短編だし途中でう~~んってなってもサッと読み飛ばしちゃっても問題はない。短編のいいところ。
ここまで文章読んでくれてる人いるかわかんないけど、気軽に読書したい人は読んでみてね。
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